絵を描くことが苦手なこどもにできること

絵を描くことが大好きなこどもがいる一方で、苦手なこどももいます。どんなことが「苦手」と思う気持ちを生み出している原因なのでしょうか。原因を理解し、こどもの「描く」行為をサポートする遊びや工夫をしてあげることが大切です。

  

1.描くことに集中できない  

視覚的な情報が多すぎると集中できないことがあります。そんなときは、色数を制限してみてください。クレヨンを箱ごとすべて与えるのではなく、2、3色にしぼってあげるとよいでしょう。1色ではなくて2、3色なのは、それくらいでも選べる自由があり、かつ色によって気が散らず、描く行為に向かえるからです。また、色数をしぼることで、片づけが苦手なこどもでも簡単に片づけられるのも利点のひとつといえるでしょう。


2.紙が動かないように片手で支えるのがむずかしい  

片方は止めて片方は動かしてという、左右の手をバラバラに動かすというのは、なかなかむずかしいものです。この動作は描くだけでなく、ビンのふたを回す、ファスナーの開け閉め、食事の際にお皿を押さえるなど、日常のさまざまなシーンで出てきます。この動きに慣れるには、同じ動きの経験を積んでいくことが一番。たとえばこどもが片手で持てるくらいの大きさのビンにボタンなどを入れて、こどもがキャップを開けてボタンを取り出す遊びを取り入れてみましょう。 左右の手の使い分けを学習することが目標なので、描くことだけにこだわらず、遊びを取り入れながら経験を重ねていけば、違う場面でも支える+動かす動作へとつながるようになります。一方で、とりわけ描くことを伸ばしていきたい場合は、机に紙を留めて描く行為に集中できる環境を整えるのも手立てのひとつです。


3.絵を描くのが苦手、嫌い  

これからの人生で描く機会はいろいろな場面で出てきます。だからこそ、描くのが苦手と思ってしまうより、楽しめるようになってほしいですね。もし描くこと自体に苦手意識があるなら、まずはどんなふうに描いてもほめてあげてください。また、楽しんで描ける画材を見つけてあげるのもひとつの手ですね。動作としては、すでに描いてあるものを消すのも楽しい方法です。消すのは描くときの手の動きに近いので、ご家庭で扱いやすい大きさのホワイトボードや黒板などでやってみてください。

 

 

※各コラムでは、情報や内容について細心の注意を払っていますが、すべての方にあてはまるものではありません。 ご自身の判断のもと、あくまでも参考としてご利用ください。

PROFILE

おれんじ学園

訪問看護・介護予防訪問看護、児童発達支援、放課後等デイサービス、居宅介護支援、就労移行支援、指定特定相談支援事業等を展開する他、療育自立支援用衣類等の企画・制作・販売としてハートブリッジプロジェクトを推進している株式会社東京リハビリテーションが運営する、児童発達支援・放課後等デイサービス。

長年培ってきたノウハウを療育に生かした「おれんじ学園」では、作業療法士、理学療法士、言語聴覚士、保育士が在籍し、一人ひとりに合った療育を行っている。おれんじ学園HP

 

メインアート作者/おがたりこ

1994年東京都世田谷区生まれ。幼少より絵を描きはじめ、2007年よりアート活動を開始。個展やグループ展などに出展した回数は30回以上。「ロバミュージアム2012」しりあがり寿 個人賞受賞、「ロバミュージアム2013」KIKI 個人賞受賞、「産経ニュース」「SANKEI EXPRESS」掲載、テレビ東京「HOPE for tomorrow」出演。多方面から熱い注目を集めているダウン症のアーティスト。発達のイッポでは、おがたりこさんの作品をメインアートでご紹介していきます。今回の作品タイトルは「クロワッサン」です。

イラストレーション/須山奈津希 取材・文/伊部玉紀

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