のりを使うことが苦手なこどもにできること

紙と紙を貼り合わせたり、立体的に組み立てたりする紙工作には欠かせないのり。のりは扱いやすく、小さい頃から使用しますが、こどもの中には、のりの感触が苦手だったり、のりの量をコントロールできなくて失敗したり、貼る位置がずれてしまたったり…。そこで、いつもの暮らしの中でこどもの触覚や生活動作の発達を促す工夫をご紹介します。

1.ひんやり、べとっとした感触が苦手でのりを触ることができない

触覚過敏のこどもや、新しいものに触れるのが苦手なこどもにとって、直接、自分の指でとって使うでんぷんのりは、指にまとわりつく感触がありストレスに感じます。触覚過敏のこどもの場合は無理強いせず、指で触れずに使用できるスティックのりを選んで、まずは物理的にストレスを軽減させてあげましょう。
また、こどもの受容の幅を生活の中で広げてあげることも重要です。 スーパーでの買い物は、さまざまな触感に触れられる良いチャンスです。「キャベツをカゴにいれて欲しいな」「おとうふを取ってくれる?」とお願いすることで、こどもはお手伝い感覚でものに触ることができるうえ、触れたものを識別する練習にもなります。さらに、お買いものの後は、ハンバーグやクッキーづくりなど、親子で料理に挑戦してみるのもおすすめです。自分でこねたり丸めたりしたものを食べることで、達成感とおいしい記憶が同時に得られ、感触に対するマイナスイメージをプラスにしてくれます。


2.のりを出す量や指で塗り広げる動きがコントロールできない

手指の動きがままならないこどもは、必要以上にのりをどばっと出したり、指で薄くのばすことができず紙がしわになったり、はみ出したりしてしまうことがあります。まずは大人が指にのりをすくって、「使う分量はこのくらいだよ」とお手本を見せてあげると良いでしょう。
また、のりを塗り広げるには片手で紙をおさえ、もう片方の手で塗る、両手の協調動作が必要です。この動作を鍛えるには、雑巾がけが有効です。家族でヨーイドンで雑巾がけをはじめて、誰が早く拭き終えるか、楽しく遊びながら掃除してみてください。家もきれいになるので、達成感も味わえます。


3.のりを塗った位置に紙などを貼るのが難しい

のりを塗った場所に紙などを貼ろうとしても、ズレてうまくできないこどもは、目と手の協調がスムーズにできていない場合があります。目と手の協調性は、日常のさまざまな動作で育むことができます。たとえば、片づけには、所定の位置にものを戻すといった動作があるので、これを丁寧に行うだけでも目と手の協調性を鍛えることができます。おもちゃを箱に入れる、折り紙を袋に戻す、たたんだ洋服を引き出しにしまうなど、普段のお片づけを積極的に活用してみましょう。
また、ジグソーパズルや型はめパズルといった目的の場所に形をぴったり合わせるおもちゃも、遊びながら目と手の協調性を鍛えることができます。前回の発達のイッポでも目と手の協調を促す遊びをご紹介しておりますので、併せてご一読ください。


 

PROFILE

おれんじ学園

訪問看護・介護予防訪問看護、児童発達支援、放課後等デイサービス、居宅介護支援、就労移行支援、指定特定相談支援事業等を展開する他、療育自立支援用衣類等の企画・制作・販売としてハートブリッジプロジェクトを推進している株式会社東京リハビリテーションが運営する、児童発達支援・放課後等デイサービス。

長年培ってきたノウハウを療育に生かした「おれんじ学園」では、作業療法士、理学療法士、言語聴覚士、保育士が在籍し、一人ひとりに合った療育を行っている。おれんじ学園HP

 

メインアート作者/おがたりこ

1994年東京都世田谷区生まれ。幼少より絵を描きはじめ、2007年よりアート活動を開始。個展やグループ展などに出展した回数は30回以上。「ロバミュージアム2012」しりあがり寿 個人賞受賞、「ロバミュージアム2013」KIKI 個人賞受賞、「産経ニュース」「SANKEI EXPRESS」掲載、テレビ東京「HOPE for tomorrow」出演。多方面から熱い注目を集めているダウン症のアーティスト。発達のイッポでは、おがたりこさんの作品をメインアートでご紹介していきます。今回の作品タイトルは「gaga-kebé tricolore(ガガケべ  トリコロール)」です。

イラストレーション/須山奈津希 取材・文/ズッコファミリア編集部

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